お金

良いものだったら売れるは間違い

昔からよく言われている

「黙っていても良いものなら売れる」

というフレーズがあります。
腕のいい職人が黙々と作り続けている、老舗のお店がよく言いそうな印象ですね。

確かに昔はそうでした。
厳密にいえばインターネットが発展する前はそうでした。
ですが、今はそうはいきません。

その考えでは売れないんです。

昔のようにインターネットが無い時代は
買い物と言えば近所の商店街でした。

そこで腕のいい刃物屋さんがいれば、

「あそこの包丁はよく切れる」

ということで噂になって自然と近所の住人が買いに来てくれていました。

1人1人の生活圏が狭いから黙々と作り続けるだけでも
誰かが買っていってくれて、評判を広めてくれるんですね。

ですが現代はインターネットで情報があふれかえっています。
1人1人の生活圏がもはや世界中になっているんです。

その中から近所で細々とやっている刃物屋さんのことを誰が気にかけてくれるでしょう。
インターネットで探せばよく切れる包丁が見つかって、宅配で買うことも出来てしまうんです。

昔のように近所の人も、ネットの通販や大手のスーパーに行くようになって来てくれませんし
黙々と作っているだけでは誰も買ってはくれないんですね。

となると自分の存在を知ってもらうためには何かしらの宣伝は必須なんです。

うちの包丁はこんな作り方なんですよ!
だからこんなに切れるんですよ!
長持ちなんですよ!

ということをアピールしないといけないんです。

ですが昔気質の人っていうのは、このアピールをすごく嫌がります。

何と言ってもアピールするのが苦手なんです。
苦手だから

「黙っていても良いものなら売れる」

という考えに逃げようとするんですね。

でも生き残るためには、アピールを頑張らないといけない
ということで結果的に苦労している方も大勢います。

昔は慎ましやかに生きることが良いとされていた日本人ですが
時代の流れがそれに合わなくなっているのです。

これからは自分自身に価値を作り、それを対外的にいかにアピールしていくか
というのが商売として非常に大事になってきます。

ただものを作るだけでは生きていけない大変な世の中ですね。

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